「松風公園(東松山市高坂)」ホタルと生物多様性の未来を考えるシンポジウムに参加。

 

 11月7日(土)、東松山市高坂丘陵市民活動センターに於いて、ホタルと生物多様性についてシンポジウムが開催されました。主催は、比企自然学校代表を兼ねる「丘陵ホタルを守る会」(代表:櫻井行雄さん)によって行なわれました。

写真1.ホタルと生物多様性の未来を考えるシンポジウムの開催PPT

 会場でのシンポジウムと公園内踏査は、「守る会」のホタル保全・保護活動が(公財)日本生態系協会と(一社)関東地域づくり協会が公募して、「関東・水と緑のネットワーク選定団体及び選定地」となったことにより、協会からの支援で開催されたものでした。

写真2.櫻井会長による生態系ピラミッド・ホタル飛翔頭数など、各種調査結果の説明

 協会事務局員、東松山市環境・公園担当者、市会議員等など16名が参加し、櫻井会長からのPPTによる、経緯・生物多様性保全活動域・生態系ピラミッド・ホタル飛翔頭数・活動課題などが説明、紹介されました。

 

写真3.松風公園内の、石積み三面張り水路(ホタルの幼虫移動には無理がある?!)

 

写真4.沼地(呉器沼)・菖蒲田(キショウブの繁茂地)の見学と説明

 一通りの公園内呉器沼、菖蒲田の水棲生物説明が終えた後に、全員で公園内ホタル生息域とトウキョウサンショウオ生息域を散策し、クヌギ・赤松が優先している雑木林の説明・案内をうけました。

 

写真4.三面張り水路と、県立こども動物自然公園からの伏流水・園内排水状況(粘土質赤土) 

 筆者達が、散策を行ない生物多様性を妨げる問題点としては、①ミニ水路が三面張りに近いこと、②こども動物自然公園から流下する伏流水が完全に赤土に混濁しており、水路内に堆積して溶存酸素不足状態と思われること、③要注意外来植物であるキショウブが一面に優占していることで、なかなかホタルが増加しない要因が多いことが分かった。