2017年5月の記事一覧

お知らせ 入間川の田島屋堰下流で、外来魚駆除技術試験を見学

 比企の川づくり議会では、H23~25年度に亘り『武州・入間川プロジェクト』―都幾川・槻川水系のコクチバス撲滅作戦―に助成申請を行い、刺し網・投網をメインとして駆除活動を行い、定期的な産卵床と稚魚摘出などを行ってきました。

 また、釣り人や市民への周知・啓発の為の立て看板(ボード)も作成し、数カ所の岸辺に「ブラックバスの再放流禁止」を呼びかけてきました。槻川上流の館川ダムでは、バス釣り人が減ってきたとの報告を受けてきました。

 5月24日(水)、全国内水面漁業協同組合連合会(本部:東京赤坂)の試験研究の現場視察を許可され、『電気ショッカーボートを用いた外来魚の駆除技術試験』を見学してきました。

 この技術は、平成16年頃から北海道立総合研究機構(道内河川)や環境省皇居外苑管理事務所(外苑濠)で

試験研究されてきており、滋賀県(琵琶湖)などでも駆除効率が検証されてきたものです。近年、埼玉県水産試験場でも導入を行い、連合会指導の元に試験場・入間漁協が入間川の田島屋堰(狭山市)の下流止水域で共同試験を行いました(写真1.参照)。

■写真1.⇒電気ショッカーで仮死した魚類の採捕

 
 1回の操船(約20分)でコクチバス(約3㎝~40㎝強)は約15~17尾が駆除され、研究者より胃内容物の同定が実施されました。電圧約300Vの電気ショックで気絶したバスの胃内容物は、魚類ではカマツカ・ヨシノボリ・小型のオイカワなど、甲殻類ではヌカエビなどで、比較的泳ぎの遅い生き物が採餌されていました。大型のバスでは、針が付いたままの疑似餌ワーム(約7㎝)3本も飲み込んだまま駆除された個体も確認され、再リリースの犯罪行為が常態化していることを垣間見ました(写真2、写真3.参照)。

■写真2.⇒採捕された仮死状況の魚類・甲殻類など


■写真3.⇒30㎝超級コクチバスの胃内容物(胃内の疑似餌ワーム)

 
3回の操船で、概ね50尾のバス駆除・採捕を行って、埼玉県水産試験場に持ち帰り、体長・体高・胃内容物など精査が行われるとのことでした。電気ショックを受けた在来魚(殆どがオイカワ)は、ショック・麻酔が解けた段階で元の川面に放たれたことは言うまでもありません。

お知らせ 第17回河川見学会の開催日時・場所等が決定!!

 5月22日(月)の午後に、埼玉県東松山県土整備事務所(河川砂防部)と当協議会の定期打合せ会(29年度)が開催され、当協議会からは「29年度総会資料」を提出し、昨年の事業報告や今年度の事業計画を説明し、県事務所からは比企郡管内事業計画(16整備事業)の説明を、河川砂防部長同席の元で、担当課長(お二人)から行なって頂きました。
 当協議会からは、県がH24年度から4年間実施してきた「川のまるごと再生(鞍掛橋周辺)」と、東松山市環境産業部が整備してきた「くらかけ清流の郷」の今後の在り方ー継続整備事業などーを、東松山市後援・県土整備事務所協力ということで、市当局(親水公園担当)から説明・案内を受けながら見学会を開催することが決定しました。
 両行政担当責任者からは、日程や見学会コースも概ね了承して頂き、添付資料のように「第17回 河川見学会」開催の詳細を決定しましたので、参加者募集チラシを添付し、お知らせ致します。
 ■見学会参加者募集チラシ⇒
H29年度 河川見学会 6/24(最終版).pdf
 
 

お知らせ 入間川菅間堰で稚アユ放流調査に協力参加

GW真っ最中の430日(日)、入間川の菅間堰(川越市・川島町)で稚アユの放流調査が、快晴の中で行われました。

主催はNPO荒川流域ネットワークで、入間川水系への自然溯上アユ復活事業として毎年この時期に標識アユ放流イベントが行われて、埼玉西部地域の各市民団体からの応援・協力を得て実施してきました。今年はGWに加えて快晴も手伝い、老若男女の参加者は82人と盛況裡に進行しました(約4,200尾の放流)。

この川越市・川島町の間にある菅間堰の下流は、まもなく荒川に合流し東京湾へと繋がる。上流は入間川、小畔川、越辺川に分流し、その越辺川に都幾川が合流している。都幾川には未だ魚道が整備されていない農業用水堰が多く、今後3年間で3つの堰に埼玉県東松山農林振興センターの設計・工事で魚道が整備される予定です(『川の国埼玉はつらつプロジェクト』)。この堰の魚道を通らないとアユは溯上できないのだ。残念ながら、これまで埼玉県の『まるごと再生プロジェクト』で整備され、東松山市の主導でオープンした「鞍掛清流の郷」まではまだアユは溯上できていない。

今後整備が進み、私達の比企地方の身近でも、天然アユが見られるようになることを期待し、川づくりに協力していく予定です。

写真1.東京湾から荒川を遡上してきた天然稚アユ


写真2.アブラビレ切除(標識)のレクチャー


写真3.市民団体の協力による標識作業